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Journal / Webサイト構築やシステム開発をご検討中の方へ

地元の商店街のサイトを、デザイナーさんと一緒につくる ― 私が大切にしていること

「デザインもご自身でやるんですか?」。相談のなかで、ときどき聞かれます。

正直にお答えすると、私の本領は「動かす」ほうです。仕組みを作り、公開して、その後も長く保守していく。見た目そのものを一から美しく設計するのは、それを専門にしている方のほうが、やはり上手です。だから案件によっては、デザイナーさんと組んで進めます。

以前おてつだいした、地元の商店街のサイトも、そうやって作りました。今日は、その「誰かと一緒につくる」話を書いてみます。ひとりで全部を抱えるより、得意な人と組んだほうがいいものになる——そう考えている理由の話でもあります。

得意な人に、得意なところを

その商店街のサイトでは、デザイナーさんが全体の世界観と画面のデザインを作り、私がそれを実際に動くサイトへ起こしていきました。トップページの見せ方、お店の一覧、地図、スタンプの仕組み。見た目の設計を受け取って、それを裏側でちゃんと動く形に組み上げていく、という分担です。

組んだデザイナーさんも、この街の地元の方でした。自分の暮らす街をもっと良くしたい——そんな気持ちで仕事をしている人で、同じ方を向いて作れるのは、やはり心強いものです。作り手がふたりとも、この街に愛着を持っている。それは画面の細かいところに、静かに効いてくると思っています。

「小さい会社なら、なんでも一人でやるんでしょう?」と思われることがあります。たしかに窓口は私ひとりで、構想から運用まで通して見ます。でも、だからといって全部を自分の手で抱え込むのがいいとは思っていません。餅は餅屋、という言葉のとおりで、それぞれが得意なところに集中したほうが、結局いいものになるからです。

小さいからこそ、案件ごとにいちばん合う座組みを、身軽に組める。私はそれも「一社でまとめて引き受ける」ことの一部だと考えています。お客様から見れば窓口はひとつ。その裏で、いい布陣を組むのが私の仕事です。

商店街のサイトは、「みんなが使えること」がいちばん

商店街のサイトには、少し特別なところがあります。読み手は近所で暮らす人たちで、載っているのは一軒一軒の小さなお店。そしてそのお店の多くは、ITが専門ではありません。

だからこのサイトで何より大事なのは、凝った仕掛けよりも、**「ちゃんと使えること」**でした。お店の場所が地図で分かる。営業の情報が正しい。探したいお店にたどり着ける。スタンプやお得な仕組みが、難しくなく使える。派手さより、こういう当たり前が地味に効いてくる種類のサイトです。

作るときも、この視点をいちばん上に置きました。見た目を整えることと、実際に地域の人とお店の役に立つこと。その両方が噛み合ってはじめて、地域のサイトは意味を持つのだと思います。

自由に編集できること、より、更新を続けられること

CMSで作ると、「自分たちで自由に編集したい」というご要望をいただくことがあります。もちろん、その気持ちはよく分かります。

ただ、正直な経験をお話しすると、編集を完全に自由にすると、かえってうまくいかないことが多いのです。自由に触れる分、少し操作を間違えるとレイアウトが崩れてしまう。何度か崩して直せなくなると、だんだん更新が億劫になり、最後には手が止まって、サイトが古いまま放置される。「自由」が、かえって更新を止めてしまうのです。

だから私は、ちょうどいいテンプレートを先に用意しておくようにしています。レイアウトが完全に自由なわけではないけれど、写真と文章を差し替えれば、崩れずにきれいに更新できる。完全な自由を少しだけ手放すかわりに、「ずっと自分たちで更新し続けられる」ことを取る。どちらがそのお店や街の人のためになるかを考えると、私はこちらだと思っています。

このさじ加減も、デザイナーと一緒に「使う人が、無理なく続けられるか」を考えながら決めていきます。制限のように見えて、実は続けるための工夫です。

作って終わりにしない

このサイトは、公開してからもずっと手を入れ続けています。お店の入れ替わりがあれば直し、地図に載っている場所の情報がずれていれば直す。地域のサイトは、街と同じで少しずつ変わっていく生き物のようなものです。

派手な更新ではありません。お店の位置をひとつ直す、といった地味な作業の積み重ねです。でも、こういう手入れを続けているかどうかで、サイトが「生きている」か「放置されている」かが分かれます。私が制作だけで終わらせず保守まで受けているのは、作ったものが古びて役に立たなくなるのを、見ていられないからでもあります。

分けて作らず、一緒にいちばんいい形を考える

デザイナーと組むとき、私がいちばん大事にしているのは、「デザインを受け取って、そのまま作る」だけの関係にしないことです。

分業というと、デザイナーが決めたものを私が黙ってその通りに作る、という形を思い浮かべるかもしれません。でも、それだと少しもったいない。見た目を考える人と、動かす人が、それぞれ別の角度から同じゴールを見ているのだから、二人で一緒に、お客様と利用者にとっていちばんいい形を考えたほうがいいと思っています。

動かす側だからこそ見える景色があります。「この見せ方だと、お店の人が自分で更新するのが大変かもしれません」「スマホだとここが窮屈で、探している人が迷いそうです」。そういう気づきを早めに持ち寄る。デザイナーさんからも「ここはこう見せたほうが、街の雰囲気が伝わる」といった視点が返ってくる。出し合いながら、より良いほうへ一緒に寄せていきます。

大事なのは、その判断の基準を、いつも「作り手の都合」ではなく「使う人にとってどうか」に置くことです。自分が楽かどうかではなく、お店の人が使いやすいか、街の人が目的のお店にたどり着けるか。そこさえ二人でぶらさなければ、分業は”分けて作る”より、ずっといいものになります。


ここまで書いてきましたが、要するに「ひとりで頑張りすぎない」という話かもしれません。得意な人と組んで、それぞれの持ち場で力を出し、作った後も長く付き合う。私が大切にしているのは、そのくらいシンプルなことです。

サイトを作りたいけれど、デザインや中身をどう進めればいいか迷っている、という方がいれば、お問い合わせからどうぞ。座組みごと、一緒に考えます。