ネット広告費が新聞を抜く–電通「2009年日本の広告費」を発表:ニュース – CNET Japan.

ネット広告費が新聞を抜く、という記事。時間の問題とは思っていたが、ついにこの日が来た。これをどう解釈し、今後をどう読むか。
まず新聞広告側に立って考えると、抜かれる云々のまえに、新聞広告は非常に、いやあるいは急激に売り上げを落としている。購読者数も落ちている。広告主・購読者両方からの減少は、非常に厳しい状況である。米国でも同様で、まずは新聞というビジネスが厳しくなっている。
次にネット側に立って考えると、抜いたといっても安心はできない。ネット広告が増えていても、日本のネット人口は増えないから、全体リーチがそうそう増えるわけではない。またアドワーズのように収益が海外に流れるネット広告も多い。また広告価値を計る指標も十分整備できるとは言えない。
いずれにしても今回の記事、ネットの成長よりも新聞広告の落ち込みに目が行く。書かれている内容一定レベル以上であることを担保している新聞の価値の高い記事がいつでも読める、高度な情報流通が維持できる社会を継続したいものである。